発注していたバスボートの納艇がいよいよ近づいてきました。そこで、バスボートを保管しておく駐艇場(ボートヤード)をどこにするか、決めることになります。
駐艇場とは
車でいう駐車場、つまり、バスボートに乗っていないときに、置いておく場所のことです。
アメリカでは、車と同じように、自宅の敷地内にトレーラーに乗せたバスボートを保管して、釣り場まで車で牽引するスタイルが一般的です。
しかし、日本では住宅事情や道路事情が異なります。
なかなか自宅の敷地に、バスボートを置ける人はいないのではないでしょうか。また、日本の狭い道路でバスボートを牽引するのは、かなり勇気のいる行為だと思います。
そこで、一般的には、湖のほとりに設置された駐艇場へ、バスボートを保管することになります。
駐艇場に求められる条件
駐艇場に求められる条件は、駐車場とはかなり違います。
セキュリティ
艇庫と呼ばれる、屋内タイプ(大きな倉庫のような建物内に保管する)の駐艇場であれば、セキュリティーは万全です。
しかし、屋内タイプの駐艇場に空きはなく、希望者も多いためにキャンセル待ちも受付ていないのが、琵琶湖の現状です。
必然的に、屋外タイプの駐艇場に保管することになり、セキュリティーが問題となります。
バスボートには、外付けの機器がいろいろと付いています。エレクトリックモーターや魚探などが主なものですが、工具と知識があれば取り外して持ち去ることが可能です。
また、駐艇場は人気のない場所にあるのが普通です。
そのために、駐艇場内に部外者が立ち入れないように、しっかりとした警備システムなどが必用です。
施設
ただボートを置く場所があればいいのではありません。
ボートを湖に浮かべるためのスロープ、ボートを横づけする桟橋、ガソリンの給油設備、バッテリーを充電する電源、休憩スペース、トイレなどが必用です。
メンテナンス
これは、場合によって求められるものが違います。
駐艇場でメンテナンスをすることを想定しているなら、メンテナンスの技術や設備がしっかりしている必用があります。
しかし、ボートのディーラーなど駐艇場以外でのメンテナンスを想定している場合は、他の事業者へメンテナンスを依頼できる環境が必要です。
駐艇場によっては、他の事業者によるメンテナンスを認めないところもあるそうです。
揚降
ボートを使用するためには、スロープやクレーンを使ってボートを湖に浮かべます。また、ボート使用後は、逆にスロープやクレーンでボートを陸上に揚げます。この作業を揚降と呼びます。
バスボートの場合は、フォークリフトでトレーラーを牽引し、スロープを使っての揚降となります。
駐艇場の候補
バスボートのメッカ、琵琶湖の南湖には、数多くの駐艇場があります。
それぞれに特徴があり、評判のいいところもあれば、あまりよろしくないところもあるようです。
バスボート初心者である私は、どこの駐艇場がいいのか分かりません。
そこで、ディーラーであるバスボートジャパンに、幾つか候補を挙げてもらいました。
バスボートジャパンでは、良くない駐艇場は紹介しないとのことなので、その言葉を信用しました。
こちらの条件として、「セキュリティーがしっかりしているところ」をお願いしたところ、最初に上がったのが、『マリックス』です。セキュリティーについて、ここの右に出る事業者はないそうです。
続いて、「なるべく自宅から近いところ」ということで、『レークウエストバスクラブ』と『ボートハウスラッシュ』の名前が出てきました。
それぞれ、ホームページに施設の写真や内容、料金などが載っていますが、やはり実際に見てみないと決められません。そこで、駐艇場を見学に行きます。
『レークウエストバスクラブ』の見学
まず最初に見学したのが、『レークウエストバスクラブ』です。
こちらでは、初年度の保管料を半額としてもらえる話がありました。
ここは、ヨットのマリーナと造船所に併設されています。それだけに、施設としてはかなり充実しています。入り口のゲートはしっかりして、施設内は全て舗装されています。
利用する際には、ボートを駐艇場所からスロープ横まで運んでもらい、出艇の準備はボートに車を横付して行えます。
また、バッテリーの充電や、ボートカバーの付け外しも、駐艇場でやってもらえます。
レンタルボートをやっていないので、一見さんの出入りが無いのもいいところです。
ただし、通常の営業時間が9時からとなっています。
もちろん、お願いをすれば早い時間から出艇できますが、追加料金が必要です。
朝の貴重な時間を逃す手はないので、必ず追加料金が発生します。
揚降料の連日割引もやっていないとのことです。
年末年始の休業も、長めです。
しかし、一番の問題は、毎週火曜日が定休日であることでした。
フルタイムでボートに乗ることを考えている私には、定休日があることは致命的です。
ウィークデーは毎日琵琶湖に浮かび、混雑する土日にはボートのメンテナンス等を行う予定です。
そのため、毎週火、水曜日が定休日の『リブレバスクラブ』などは、最初から駐艇場の候補から除外していました。
『ボートハウスラッシュ』の見学
続いて、『ボートハウスラッシュ』を見学しました。
自宅から近いのですが、途中の道が狭く、車がすれ違えない部分があってドキドキします。
訪問したときに、事務所の外でくつろいでいる人が、従業員でした。
ここは、琵琶湖の駐艇場でも、かなり広い部類になると思います。
大きな艇庫、舗装された駐艇場所、砂利の駐艇場所があって、事務所も2か所あります。
今申込をすると、砂利の駐艇場に保管することになり、舗装した場所を希望する場合は、空き次第移れるということでした。
出艇の準備は、駐艇場所に車を付けて行います。
車を駐車場へ移動してから事務所へ申込をすると、スタッフがスロープを使ってボートを降ろしてくれます。
事前の申込等は必要ありません。(これ重要かも)
揚降料は若干高めの3,500円で、連日割引はありません。ただし、回数券(11回、35,000円)を販売しています。
連日の利用で、ボートを桟橋へ留め置く場合は、揚降料ではなく1,500円の桟橋使用料になります。
バッテリーの充電は、電源リールを持ち込めば、場内のコンセントから自由に行えます。ただし、桟橋留め置きでの充電はできません。
ガソリンの給油は、ハイオクのみで、ガソリン持込も可能です。
ちなみに、私のボートに付いているスズキ船外機はレギュラー仕様です。
レギュラー仕様のエンジンにハイオクを入れても問題はないのですが、それではわざわざスズキを選んだ意味がありません。
つまり、ここに駐艇すると、ガソリンは持込むことになります。
駐艇場の決定
ここで、ガソリンの持込について、検討しました。
メリット
ガソリンのコストが下がります。
駐艇場のガソリンは、ガソリンスタンドよりも、1ℓ当たりの単価が50円ほど高くなります。
30ℓ給油すれば、1,500円の差が出ます。釣行日数が多くなれば、コストにかなりの違いが生じます。
デメリット
手間が掛かります。
ガソリンの運搬や給油の際に注意が必要です。
手間が掛かることは仕方ないのですが、危険がないか不安でした。
また、一回当たりどれくらいの量を持ち込む必要があるか、分かりませんでした。
バスボートジャパンに相談したところ、ガソリンの持込をしている人は、普通にいるとのことです。
また、琵琶湖の南湖で一日釣りをした場合、目一杯走り回って40ℓ、普通に走って30ℓくらいガソリンを消費するそうです。
ちなみに、購入したレンジャーボートZ185のガソリンタンクは、33ガロン(約125ℓ)です。
毎回20ℓくらいを持ち込んで、乗らない日に足りない分を継ぎ足すことで、やり繰りはできそうです。
ガソリンの持込に問題ないことが判明し、 『ボートハウスラッシュ』 に駐艇をお願いすることに決めました。
なお、ガソリンの持込については、別途詳しい記事をUPしたいと考えています。
結局『マリックス』は見学に行きませんでした。
駐艇料や揚降料はここが最も安いのですが、自宅からの距離が遠いこと、舗装した駐艇場がないことなどから、選びませんでした。
ガソリンの持込についても、距離が遠いことはネックになります。駐艇場で給油をすることを考えると、維持費は『ボートハウスラッシュ』とほぼ同程度になると考えました。
納艇の時期
契約上、納期は7カ月前後となっています。
一般的に、納期は長めに見積もるものです。
4月に契約したので、遅くとも11月には納艇されるものと思っていましたが、今のところ1月中旬に予定されています。
7カ月以内ではなく前後なので、遅れることもありなのですが、この辺はさすがアメリカンといったところでしょうか。
納艇されましたら、またご報告させていただきます。
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