今回は、ハミンバード魚探でのトラブルの発生と、その対応方法について記載します。
オートチャートライブ
オートチャートライブとは、ハミンバード魚探に搭載されている、湖や河川の湖沼図(等深線マップ)を個人で作成できる機能です。
似たような機能は、魚探の主だったメーカー、ローランス、ガーミン、ホンデックスの主要モデルには全て搭載されていて、いまや魚探の機能として不可欠なものとなっています。
ハミンバード魚探の本体には、8時間分のデータしか記録できません。
実用上、『AUTO CHART Zero Line MSD』(通称ゼロラインカード)という記録メディアを本体に挿入して使用する必用があります。
『ゼロラインカード』は、以前はオプションとして購入する必用がありましたが、最新のモデルでは、本体の付属品としてセットで販売されるようになっています。
症状
オートチャートライブでマッピングをしようとして、録画のスイッチを入れると、「AutoChart Zero Linesカードがロックされています。」と表示されて、録画ができないことがあります。
ロックされる原因は分かりませんが、一度この症状がでると、『ゼロラインカード』を抜き差ししたり、魚探の電源を入れ直したりしても、ロックが解消されることはありません。
パソコンで『ゼロラインカード』のデータを直接操作しない限り、ロック状態を解除できないのです。
私の場合、2,3回の釣行ごとにこの症状が現れます。
かなりの頻度ではないでしょうか。
ロック状態での録画
当初は、この症状が出たときはオートチャートライブのマッピングを諦めていました。
でも、ある時、次の方法でマッピングの録画ができることに気が付きました。
- 『ゼロラインカード』を一旦本体から抜く。
- チャート画面上に、これまで作成したマッピングデータが表示されていない状態で、改めてオートチャートライブの録画をオンにする。
- 『ゼロラインカード』が本体に差さっていないため、ロックは掛からず、オートチャートライブの録画が開始される。
- 録画の開始を確認したら、『ゼロラインカード』を本体に差す。
こうすることで、あら不思議、『ゼロラインカード』にオートチャートライブのマッピングデータがきちんと記録されます。
ただし、記録されたからといって、ロックが解除された訳ではありません。
ロックの解除
ロックを解除するためには、パソコンを使用して『ゼロラインカード』のデータを操作する必用があります。
まずは、カードリーダーを使用して、『ゼロラインカード』のデータをパソコンに取り込みます。
『ゼロラインカード』のドライブを開いた状況が下の画面です。
この中にある、「ACDATA」フォルダをダブルクリックで展開したのが下の画面です。
すると、オートチャートライブのマッピングデータが表示されます。
ここで画面を一番下までスクロールすると、「INDEX.AIC」というファイルが出てきます。
この「INDEX.AIC」ファイルの不具合でロックが掛かっているので、このファイルを削除します。
ファイルが削除できれば問題解決なのですが、恐らくファイルを削除しても、サイズ0KBで「INDEX.AIC」ファイルが残ってしまうはずです。
ファイルが削除できたかは、階層を『ゼロラインカード』のドライブに戻して、改めて「ACDATA」フォルダをダブルクリックで展開してみると確認できます。
次に、魚探本体を用意して、電源を入れて起動します。
つまり、自宅でハミンバード魚探を起動できる環境が必要です。
あるいは、バスボートのところにノートパソコンを持って行ってもいいのですが。
起動した魚探に、『ゼロラインカード』を差し込みます。
チャート画面を表示して、オートチャートライブの録画をオンにします。
すると、再び録画ロック画面が表示されますが、ここでは気にしません。
この操作をしてから、『ゼロラインカード』を取り出して、もう一度パソコンで「INDEX.AIC」ファイルの削除作業を行います。
すると、あら不思議、「INDEX.AIC」ファイルの削除ができ、『ゼロラインカード』のロックが解除されます。
終わりに
『ゼロラインカード』のロック問題、対応不能ではないのですが、面倒なことに変わりありません。
ロックされないようになることが、最良の解決策です。
このトラブル、代理店のホームページにも特に記載がなく、ネットで報告しているユーザーも見当たりません。
ひょっとして、修理対応が必要な私限定の不具合だったりするのでしょうか。
何か新しいことなど分かりましたら、また報告したいと思います。
追記(2020年3月4日)
後日、駐艇しているボートハウスラッシュのイベントで、ハミンバードの代理店、岡田商事㈱の人に質問する機会がありました。
担当者も聞いたことがなかったトラブルの様で、何か判明したら連絡を頂けるとのことでしたが、その後何も連絡はありませんでした。
なお、初期不良ではないため、このようなトラブルは特に保証の対象とはならないようです。
魚探の仕様に関わることですが、この当時は、1枚の『ゼロラインカード』を2台の魚探で使い回していました。
そのため、釣りの最中に『ゼロラインカード』を頻繁に魚探から抜き差ししていました。
その後、魚探1台につき『ゼロラインカード』1枚を使用するようにしました。
すると、基本的に『ゼロラインカード』は魚探に差しっぱなしとなり、オートチャートライブが録画できないトラブルが発生しなくなりました。
やはり、機器使用中にデータメディアを抜き差しすることは、よからぬ影響を記録データに生じさせるようです。
コメント