ウルトレックスの修理エピソード第7回です。
故障のパターン
ウルトレックスが故障に至る過程は大きく2つに分けられます。
- いきなり動かなくなる
センサーの故障がこのタイプで、突然フットコントローラーのペダルが踏めなくなります - 変調が徐々に進んで動かなくなる
モーターハウジングへの浸水による故障はだいたいこちらです
異音がしたり、プロペラが止まったり、を繰り返して最終的に動かなくなります
今回はプロペラがいきなり動かなくなりました。
その日はウルトレックスで進むときに、少し速度が出ないような気がしていました。
明確ではありませんが、微妙な前兆はあったのかもしれません。
原因
モーターハウジングへの浸水によって、モーターが動かなくなりました。
浸水によるトラブルはウルトレックスあるあるです。
浸水の要因は様々ですが、今回はウルトレックスにビルトインされているハミンバード振動子にあるのではないか、という話です。
振動子が経年劣化によって、中から謎の液体(通称ハミン汁)が漏れていました。
その液体がモーターハウジングの防水シールに作用して、防水シールが腐食して浸水したと考えられます。
淡海マリーナに駐艇しているボートでは、最近この手のトラブルが頻発しているとのことです。
ウルトレックスを早い段階で装備したボートで、そのビルトイン振動子が寿命を迎えているのでしょうか。
修理内容
モーターハウジング内をきれいに掃除して、防水シールを新しい物に交換すればとりあえず動くようになります。
でも、ハミン汁が漏れている限り根本的な解決にはなりません。
振動子がビルトインされているパーツを交換してもらうことにしました。
ちなみにこのパーツ、ウルトレックスには振動子が付属した物しかありません。
そのため、同じサイズで互換性のあるフォルトレックスのパーツを交換用に使用しました。
費用
内容 | 価格(円) |
モーターハウジングエンドプレート | 5,400 |
シールKit | 3,300 |
工賃 | 7,700 |
合計 | 16,400 |
後書き
問題となった振動子、ハミンバード魚探を持っていなければ不要です。
また2D用の振動子で、ダウンやサイドイメージには対応していません。
マイボートのバウにはハミンバード魚探HELIXを設置していますが、ウルトレックスのビルトイン振動子は使わずに、ダウンとサイドイメージにも対応した振動子を接続しています。
ちなみに、使用中の振動子からもハミン汁が漏れ出しています。
近頃水深表示がいい加減なのは、振動子が壊れかけているからでしょうか。
ビルトインの振動子、使わないだけなら特に文句はありませんが、それが故障の原因となると話は別です。
困ったものですハミン汁。
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