今回は、バスボートの燃料計事情と燃料管理について考えてみました。
燃料管理は大事
バスボートの燃料管理は車よりも重要です。
車なら燃料が少なくなったらガソリンスタンドに寄って給油できますが、ボートの場合はそうはいきません。
一度湖上へ出ると、マリーナへ戻るまで給油する手段はありません。
そのため、途中でガソリンが足りなくならないような燃料管理が必要になります。
バスボートの燃料計
もちろん、バスボートには車と同じように燃料計が付いています。
しかし、バスボートのタンク内燃料を計測する方法はあくまでもアナログで、最近の車のように正確な残燃料を把握できません。
ボートにデジタル表示される燃料計が備わっていても、燃料タンク内のガソリンに浮かんだフロートの位置で燃料の量を測っているようです。
そのため、ボートの傾きやフロートの動きで燃料計には少なからず誤差が生じます。
燃料計の誤差
実際にはどの程度の誤差が生じるのでしょうか。
私のボート、レンジャーZ185は燃料計がアナログなので、そもそも細かい数値は把握できません。
そして、あるときその誤差が許容できる範囲を超えてしまいました。
燃料計を信用して、まだまだガソリンがあると思っていたところ、湖上でガス欠によりエンジンが掛からなくなりました。
実際のガソリン残量よりも多く表示される誤差だったので、ガス欠という結果がもたらされました。
不幸中の幸いで、トローリングモーターでマリーナまで戻れる場所だったため、自力でマリーナへ帰ることができました。
それでもトローリングモーターで1時間以上掛けてマリーナへ戻ったのは、あまり楽しい思い出ではありません。
この写真はガス欠のあとで、ガソリンを30ℓ給油したときの燃料計です。
ガソリンタンクの容量を考えると、1/4くらいの値を示すべきところが3/4を示しています。
この時は、メーターの半分程度の誤差が生じていたことになります。
燃料計の修理
その後、ボートディーラーに依頼して燃料計の修理をしてもらいました。
部品代や技術料などで7万円近い出費となりました。
ちなみにバスボートの燃料タンクはシートの下にあるため、シートを取り外して修理をします。
修理の結果、半分近かった誤差は改善しましたが、それでもかなりの誤差が燃料計には付きまとっています。
現在の誤差はメーターの1/4くらいで、やはり実際の量よりも多く表示されます。
燃料計が満タンに振り切った値からわずかに減った状況で、満タンにするまでに30ℓはガソリンを給油できます。
誤差の確認
誤差を確認する方法は、ガソリンを満タンまで給油することです。
給油前のメーターの値と、何リットルの給油で満タンになったかを比較すれば誤差が分かります。
満タンにする方法はいくつかあります。
マリーナに給油設備があれば、それを利用するのが簡単です。
携行缶からの給油なら、オートストップ機能のある電動ポンプを使用します。
ボートをガソリンスタンドへ牽引して給油するのは、琵琶湖ではあまり一般的ではないでしょうか。
バスボートの燃料管理
ここまで燃料計について説明した上で、バスボートの燃料管理について改めて考えます。
メーターの半分近い誤差が生じる可能性があるため、燃料計による管理は不可能です。
「燃料計の値が出発時の半分まで減らなければ戻って来れる」という考えは危険極まりありません。
- 基本は燃料満タン
燃料計が信用できない以上、出発時には燃料満タンを心掛ける。 - 燃費を確認する
一度自分のボートの燃費を確認する。
満タンで出発、エンジン回転数を一定に保ち航行距離を記録して、帰着後の満タンまでの給油量を測ることで、ボートの燃費を確認する。 - 航行距離を確認する
長距離遠征する際は航行距離を確認し、燃費と比較して余裕を持った計画を立てる。
通い慣れたエリアへ行く場合は、必ずしも満タンにする必要はありません。
ただ、満タンに近い状態に保っていないと、メーターの誤差の大きさによっては、ガス欠という痛い目に合うことになります。
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