先日、バスボートのリモートドレンコックが故障して、修理をしてもらいました。
その顛末についてです。
ドレンコックとは
まずは、ドレンコックについて。
バスボートはデッキの下が空洞になっていて、雨や船体が波を被ることで、その空間に水が溜まります。
そのため、船底に溜まった水を排水するために、ビルジポンプというポンプが付いています。
荒れた日や、大雨の日にビルジポンプを使って排水すると、結構な量の水が出てきます。
ただ、ビルジポンプでは完全に排水できないため、ボート船尾の最下部に水抜き用の穴が開けられています。
この水抜き用穴を塞ぐ栓を、ドレンコックと呼びます。
写真はドレンコックを開けたところです。
毎回、出船前にドレンコックを閉め、帰着してボートを陸に上げた後に、ドレンコックを開けてボート内に溜まった水を排水します。
リモートドレンコック
通常は、ボートが陸上にあるときに、手動でドレンコックを開け閉めするのですが、これをボート上から操作できるようにしたのが、リモートドレンコックです。
ただ、スイッチをIN(閉める)にしても、ドレンコックが完全には閉まり切らず、最後に指で少し押し込む必要があります。
恐らく水上で操作すると、水圧で押し込まれて閉まるのだと思います。
ドレンコックを閉め忘れて出船すると、当然ながら船底から水が浸入し、沈没の危険に直面します。
ボートが水上にあるときは、水に潜らないとドレンコックを閉められません。
しかし、リモートドレンコックがあると、万一ドレンコックを開けたまま出船しても、船上にあるスイッチで閉めることができるので安心です。
実際、ボートが納艇されて初めて琵琶湖へ出た時、私はやらかしています。
ボートをプレーニングで走らせているときは、船体がほぼ水面上に出ているので浸水しません。
ボートを停めて釣りを開始すると浸水が始まります。
当時はリモートドレンコックではなかったため、コクピット周りが水浸しになって、大慌てでマリーナに戻りました。
ちなみに、レンジャーボートの場合、ボートが完全に浸水しても水面下には沈まない、レベルフローテーションという不沈構造になっています。
リモートドレンコックの故障
ある日釣りを終了して、ボートの後片付けをしながら、リモートドレンコックのスイッチをOUT(開ける)にしました。
通常は、バシャバシャと水が抜ける音がするのですが、何となく音が聞こえなかった気がしました。
ボートの下をのぞき込むと、ドレンコックが閉まったままになっています。
もう一度スイッチを動かしてみます。
スイッチがIN(閉める)には戻らず、ドレンコックも動きません。
ドレンコックを直接手で引っ張ってみましたが、きつく閉まったままで抜けません。
ガーン、故障です。
ドレンコックが閉まったままなので、修理が終わらなくても出船できるかもと一瞬思いましたが、スイッチはOUT(開ける)になっており、いつ衝撃でドレンコックが抜けるか分かりません。
一度抜けると、故障した装置で再度閉められる保証は無いため、修理が終わるまではボートを出せなくなりました。
修理
まずは、ディーラーのバスボートジャパンへ連絡します。
定休日は無いのですが、電話が繋がらないことが良くあります。
電話が繋がったのが2日後、修理の担当者に相談できたのが3日後、日程の都合で修理をしてもらうまでに、故障から1週間程かかりました。
修理現場に立ち会ってはいないため、実際に見てはいないのですが、故障の原因は、ワームが詰まってドレンコックが抜けなくなっていたとのことです。
しかし、一体どこからワームがボートの底へ紛れ込んだのでしょうか。
デッキには水抜き用の穴が何か所かありますが、そこから落ちたのでしょうか。
それともバッテリーが積んであるストレージのところから落ちたのでしょうか。
どちらも可能性としては低いと思われます、謎です。
今後はボート上での、ワームの取り扱いに注意したいと思います。
しかも、故障してからもスイッチを動かしたためか、スイッチとドレンコックを繋いでいるケーブルが切断されていました。
リモートドレンコックを一式交換ということになり、想定外の出費になりました。
あとがき
どんな物でも、装置が複雑になると、その分故障しやすくなります。
リモートドレンコックは、便利で安心な装置です。
しかし、ただのドレンコックなら、ワームが詰まったとしても、恐らく今回ほど大事にはならなかったのではないでしょうか。
リモートドレンコックの場合でも、最後に指で押し込む必要があるため、出船前は必ずドレンコックを確認します。
習慣となっているので、もうドレンコックを閉め忘れることは無いかもしれません。
保険的な意味でリモートドレンコックを付けていますが、次に故障したときは、ノーマルなドレンコックに戻すことを考えるかもしれません。
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