ガーミンライブスコープ”LVS34”を修理に出す(最終報告)

バスボート

前回の記事は、販売店から故障動画の提出を求められている状況で、故障の2つの症状を同時に画像に録画できず困っているところまででした。

結局動画については、それぞれの症状を別々に撮影して、2件の動画を販売店へデータで提出することにしました。

『シャローにおける周期的な画像の乱れ』への対応

ソフトウェアをダウンデートしたい

ソフトウェアのアップデートに原因があるのなら、以前のソフトウェアに戻せれば一旦問題は解消するはずです。
ただし、ガーミンは最新のソフトウェアだけ公開しているため、過去のソフトウェアを入手できません。

そこで、USAガーミンへメールで問い合わせをしました。
問題が発生していて、その原因がソフトウェアの更新にあると思われるからソフトウェアをダウンデートしたいと伝えました。
しかし、ソフトウェアのダウンデートは不可能なので、新しいソフトウェアの公開を待つようにとの回答でした。

強制的なダウンデート?

そして販売店から、強制的にソフトウェアをダウンデートする方法を教わります。
特定の画面で、魚探のボタンを2つ同時に長押しするというような、裏技的な方法です。
しかし、その通りに魚探を操作すると画面がフリーズするだけで、一向にソフトウェアはダウンデートされませんでした。

そもそも、過去のソフトウェアをダウンロードせずに、魚探内操作だけでソフトウェアのダウンデートが可能なのでしょうか。
それを可能とするためには、魚探内ROMに過去のソフトウェアが保存されていることが前提となりますが、そんなことがあるのでしょうか。

魚探操作でソフトウェアのダウンデートができないことを販売店へ伝えると、ネット上にアップしてある過去のソフトウェアをダウンロードする方法を教えてもらうことになりました。
これなら、そのデータを使用してソフトウェアをダウンデートすることができそうです。

『ジャイロセンサー不具合による自動安定化の機能不全』への対応

状況は変化する

この時点で修理の相談をしてから1ヶ月が経過していました。
時間が経てば状況は変わります。
もう1つの『ジャイロセンサー不具合による自動安定化の機能不全』の問題が悪化します。

すでに魚探使用開始時点から、「自動安定化」が機能しなくなっていました。
そして「自動安定化」がオフの状況で、『シャローにおける周期的な画像の乱れ』は発生しません。
おそらく画像の乱れは、自動安定化に対するソフトウェアのバグによるものと思われます。

「自動安定化」をオンにした状態で魚探が使用できないと、ソフトウェアをダウンデートしたところで、画像の乱れが解消したかどうか検証ができません。
もはやソフトウェアをダウンデートしている場合ではなくなりました。
ジャイロセンサーの不具合を先に対応してもらえるように、販売店へ改めて依頼をしました。

魚探画面の確認

実際に問題が生じている魚探の画面を確認したいという話になりました。
釣りの途中で、とあるマリーナの桟橋にて販売店社長と待ち合わせをします。

桟橋にボートを着け、ライブスコープの電源を入れます。
「自動安定化」のオンとオフを切り替えて、社長に画像の違いを確認してもらいました。
一目瞭然、オフの状況でほぼフラットに映っているボトムが、

自動安定化オフ

オンにすると、ありえないくらいの傾斜になって数メートル先のボトムが映らなくなります。

自動安定化オン

前に故障動画を送付したはずなのですが、どうやら別の故障だと思われていたようです。
この段階で、やっと販売店にジャイロセンサーの不具合による故障がどういうものか理解してもらえました。
その場で動画の撮影をして、改めて先方(代理店)へ修理依頼をしてもらうこととなりました。

2つの不具合を同時に相談したためでしょうか。
相談開始後1ヶ月半、ようやくジャイロセンサー絡みの修理が動き出しました。
保証期限の2年まで余裕があるからいいものの、ギリギリだったらどうなっていたことでしょう。

代理店からの要求

しかしこれで終わりではありません。
こんどは代理店からいろいろと追加の要求を出されることになります。

ソフトウェアの更新

まずはソフトウェアについて。
公開されている最新のソフトウェアにアップデートするよう指示があります。
販売店へ相談した時点では最新でしたが、その後バージョンの更新があったようで、再度ソフトウェアの更新処理を行いました。

追加の写真

修理依頼の段階で指示された写真をいくつか提出しました。
しかし追加で写真の提出を要求されます。
しかも、まとめて1回ではなく、日をおいて2回に分けて違う写真を要求されました。
保証手続きに対して必要な写真というのは、初めから決まっているのではないのでしょうか。

写真の撮り直し

振動子発信面の写真について、画像が鮮明でないからと撮り直しを要求されました。
確かに提出した写真は背景が明るく、発信面が黒抜けして傷の有無が判別できません。
(物理的な損傷による故障は保証の対象外)
これはやむを得ない要求でしょうか。
速やかに撮り直した写真を提出しました。

何を言っているのか分からない

そして、提出した「自動安定化」がオンの画面写真については、驚くべき反応がありました。
代理店担当者が、「「自動安定化」ではなく「AHRS」の画面写真が必要になります」と言ってきたのです。
何を言っているのか分かりません。
「「あなた」ではなく「You」の写真が必要です」と言っているようなものです。

ソフトウェアのアップデートによって、「AHRS」は「自動安定化」と表示されるように仕様が変更されています。
それをご存知なかったようなので、こちらからわざわざ説明して差し上げました。

もちろん、代理店の担当者が全てを把握しているとは思っていません。
でも、ソフトウェアを最新のものに更新するように指示しておきながら、それはないでしょう。

新品の振動子と交換

代理店からの数々の要求に応じることで、ようやく保証による修理対応が決まりました。
途中から代理店が、まるで保険金をなかなか払いたがらない保険会社のように思えてきました。

気が付けば、修理の相談を販売店にしてから3ヶ月以上が経過しています。
販売店の勘違いもあり、代理店だけのせいではありませんが、どうしてこんなに時間が掛かったのでしょうか。

ジャイロセンサー不具合による自動安定化の機能不全』については、新品の振動子と交換することで解決しました。

もう1つの問題は?

もう1つの問題、『シャローにおける周期的な画像の乱れ』はどうなったのでしょうか。
振動子を新品に交換してから、ライブスコープを使用して確認しました。

秋の琵琶湖、シャローではウィードが大量に育っていて、確認するための適当なエリアを見つけるのに少し手間取りました。
どうやら画像が乱れる様子はありません。
2024年8月5日にリリースされた最新のソフトウェア(Ver36.12)で問題は修正されたようです。

最初にソフトウェア問題が発生したのが4月中旬でした。
そして1ヶ月後にジャイロセンサーが故障。
10月になってようやく完全に問題が解決されました。
長かったです、全治に5か月以上かかるとは思いませんでした。

コメント