魚を挟むフィッシュグリップ。
バス釣りでの用途と使用感について書いてみます。
魚を挟んでぶら下げる
魚を掴むための道具、フィッシュグリップ。
通常は素手で触るのが危険な魚に使い、バス釣りには不要なものですが、それをなぜ使用するのでしょうか。
釣り上げたバスの重さを測るとき、スケールにぶら下げるためにフィッシュグリップを使います。
まずはバスの下あごをフィッシュグリップで挟みます。
そしてフィッシュグリップをスケールに引っ掛けてバスの重さを測ります。
”かけはり”
魚の重さを測るときに使用されている道具として、”かけはり”という物があります。
”かけはり”は裁縫の道具です。
布をピンと張った状態で縫うために使います。
”かけはり”の仕組みは、挟んだ物を引っ張れば引っ張るほど、その挟む力が強くなるようになっています。
裁縫での使い方は、
- 机などに固定した紐の先に”かけはり”を付ける。
- その”かけはり”に布を挟む。
- 布を引っ張ることで布はぴんと張り、その状態で布を縫う。
この性質を利用することを、いつの頃か、どこかの釣り人が思いつきました。
”かけはり”を使って魚をぶら下げて、その魚の重さを測ります。
魚が重たいほど、”かけはり”の挟む力は強くなるため、測定中に重さで魚が落ちるということはありません。
”かけはり”の利点
”かけはり”で重さを測ることの有利な点は、
- 安価(700~800円)で入手が容易である。
- 小さく軽いので、測定への影響が少ない。
といったところでしょうか。
”かけはり”の欠点
しかし、”かけはり”にも欠点があります。
金属製なので錆る
ステンレス製で錆にくいのですが、全く錆びない訳ではありません。
屋外で、魚を挟むという使い方をすると、どうしても錆びてきます。
クッションのゴムがとれる
挟む物(通常は布)を傷つけないように、クッションとなるゴムが付いています。
このゴムが、使っているうちにポロポロ取れるようになります。
金属製の爪で固定するようにはなっていますが、しょっちゅう取れて付け直すのが面倒です。
挟むところが小さい
もともと布を挟む道具なので、大きな物を挟むことは想定していません。
デカバスの下あごを挟むのにはあまり向いていません。
フィッシュグリップを使ってみた
”かけはり”に不満があったので、その代わりにフィッシュグリップを使ってみました。
購入するときに気を付けたのが、素材と大きさです。
- プラスチック製で錆びないこと
- バスの口を挟むのに丁度いい大きさであること
アマゾンで、無名メーカーのフィッシュグリップを1,000円弱で購入しました。
大きさは16㎝、重さは50g。
スケールにぶら下げやすいように、購入時に付いていた紐を取って、ステンレスのリングを付けました。
交換して正解だった
フィッシュグリップに交換して満足しています。
”かけはり”との違いを書いてみます。
錆びない
プラスチック製のため錆びません。
そして万一、水中に落としても浮かびます。
バスの下あごを挟みやすい
適度な大きさで、素早くバスの下あごを挟めます。
開閉に力は不要で、閉じた状態で固定されるため、バスが落ちる心配もありません。
バスへの負荷軽減
測定後は、フィッシュグリップに挟んだまま、バスを水中に戻します。
しばらく水になじませてから、グリップを開いてリリースします。
必要以上にバスを触ることがなくなりました。
大きさ、重さ
フィッシュグリップは”かけはり”よりも大きいです。
バスを挟みやすくなる反面、大きく重くなります。
もちろんバスボート上で邪魔になるような大きさではなく、重さによる測定誤差も許容範囲です。
まとめ
フィッシュグリップを使ってみようと思い立ったのは、MLFのバスプロツアーのネット中継を見ていたときです。
釣ったバスをライブウェルにキープせずに、その場で重量を計測するMLF。
そのときに使用しているスケールには、割と大き目なフィッシュグリップが付いています。
バスを素早く計測してリリースをしている映像を見て、フィッシュグリップの使用を考えました。
もちろん、”かけはり”には小さくてコンパクトという利点があります。
ただ、時間を掛けずに計測するためには、ある程度の道具の大きさというのも必要です。
私も初めは当たり前のように”かけはり”を使っていました。
フィッシュグリップを使ってみて、違う視点から物事をみることの大切さを、あらためて考えさせられました。
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