ライブスコープのパースペクティブモードは使えるのか?

バスボート

ライブスコープのパースペクティブモードを使用してみたレビューです。

パースペクティブモードとは

パースペクティブを英語で書くとperspective。
遠近法、展望、大局観といった意味があります。

垂直方向の画像を映す通常のモードではなく、水平方向の画像を映すモードです。
振動子の前方、135°の範囲の水平方向の様子が魚探の画面に現在進行形で表示されます。
魚が右に左に動くのが映ると言われています。

なおライブスコーププラスの振動子には、トローリングモーターのシャフトに取りつけて、通常モードとパースペクティブモードを簡単に切り替えられるマウントが同梱されています。

マウントを2か所回転させる

振動子が故障して、ノーマルのライブスコープからライブスコーププラスに買い換えました。

振動子の取り付けには、パースペクティブモードに切り替えできるマウントを使いました。
よって今まで見られなかったパースペクティブモードを使用することができるようになりました。
さっそくパースペクティブモードでライブスコープを使ってみます。

マウントを2か所回転させて、前方方向に向いていた振動子を水平方向に向け直します。

振動子マウント

①は手でネジを緩めてからマウントを回転させて、ネジを締め直します。

②は振動子本体を持って回転させます。
ここは前方と下方の切替でも回転させる部分です。
ネジを締めた状態で回転させますが、このネジが緩むことがあるので気を付けましょう。
<2022年11月7日追記>
ここも①と同様手で回すネジに交換することができるようです。
特に依頼はしていないのですが、なぜか手で回さないネジで取付られていました。

パースペクティブモードの振動子はこうなります。

パースペクティブモードの振動子

パースペクティブモードの画像

振動子を水平方向に向けると、上下方向には20°の範囲で音波が照射されます。
そのため水深が深いとボトムまで音波が届きません。
パースペクティブモードはシャローでの使用が前提になっています。

通常モードはシャローに弱いライブスコープ、パースペクティブモードを活用することで、シャローでも強力な武器となり得るのでしょうか。

水深3m弱、正面10~15メートルに取水塔があるウィードエリアで使用しました。
実際の魚探画面スクリーンショットです。

取水塔はどこにあるのでしょうか。
支柱が映っていることを期待しましたが分かりません。
感度を調節しても上手くいきませんでした。

ちなみにディープホールの壁を映すとこんな感じです。

壁より先、水深3mくらいのエリアだけが映ります。
手前の水深12メートルほどのエリアは何も映りません。

問題点

私なりに感じたパースペクティブモードの問題点を挙げてみます。

  1. ウィードレイクに弱い
    見ての通り取水塔の支柱も分かりません。
  2. 水深が測れない
    振動子の向きを考えれば当然です。
  3. コンパスの校正が必要
    振動子の向きを切り替えるとコンパスの校正がリセットされます。

それぞれもう少し掘り下げてみます。

ウィードレイクに弱い

ウィードがまばらならいいのでしょうが、
湖底一面にウィードが生えていると他の物が判別できなくなります。
明確な構造物である取水塔の支柱すら分かりません。
とても魚が映るとは思えません。

ウィードは植物です。
光合成で成長するため、水の透明度にもよりますが基本的にはシャローに生えます。

一方、パースペクティブモードはシャローでの使用を前提としています。
つまりウィードレイクとは相性が悪いということになります。

水深が測れない

水平にした振動子の直下には音波が出ていません。
魚探画面上に水深が表示されますが、いい加減な数値です。
いっそ水深を表示しない設計にした方がよかったのではないでしょうか。

ただライブスコープを使用している人なら、複数の魚探を運用していると思われます。
他の魚探で正確な水深を把握すればいいので、これはそれほど問題にはなりません。

コンパスの校正が必要

前方または下方に向けている振動子を、パースペクティブモードのために水平に向けるとコンパスの校正がリセットされます。
その逆でも同様です。

振動子の向きを変える度に、コンパスの校正を行わなければなりません。
ボートを右または左に1回転半ぐるっと回す作業です。

コンパスの校正をすることで、ライブスコープが表示している範囲や方角を画面で確認できるようになります。
そんなことは気にせず、校正をしないまま使用すれば問題にはなりませんが・・・。

パースペクティブモードは使えない?

フィールドが変われば状況も変わるのでしょう。
琵琶湖でもウィードの少ない北湖なら有用かもしれません。
フィルターなどの細かな設定を上手く調整すれば、見やすくなるのかもしれません。

これはあくまでも個人的な見解です。
今のところ琵琶湖の南湖では、ライブスコープのパースペクティブモードは使用に耐えないと判断しました。
ディープエリアにて前方または下方モードでの使用で、ライブスコーププラスを活用したいと思います。

参考までにディープホールの壁を前方モードで映した際のスクリーンショットです。

ディープホールの壁

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