バスフィッシングにおいて、ラインの色は釣果へどれほど影響を与えているのでしょうか。
これまでも、様々な説が言われてきましたが、明確な結果を示した記録を私は見たことがありません。
バスにラインは見えるのか
ところで、バスにラインは見えているのでしょうか。
よく経験上の話で、「ラインに反応する魚がいるから、魚にラインは見えている」というものがあります。
実際に反応する小魚はいますが、あれはラインに反応しているのではなく、ラインが起こした波紋に反応していると考えられます。
ということで、この説は却下です。
もちろん、ラインが魚に全く見えないとは思いません。
ただ、どの色が見えやすく、どの色が見えにくいのか。
そこが知りたいのですが、こればっかりはバスに聞いてみるしかありません。
つまり、結局分からない、といった結論になります。
ラインが見えたら、バスは釣れないのか
また、ラインが見えたら、バスはルアーにバイトしないのでしょうか。
人の気持ちとしては、「ルアーにラインが付いているのが見えたら、バスは警戒して喰いつかない」と思いたくなります。
でも、バスの気持ちとしてどうなのでしょうか。
猫がおもちゃにじゃれるとき、紐が付いているかなんて気にしません。
やっぱり、バスに聞いてみるしかありません。
こちらも、結局分からない、といった結論になります。
ただ、これについては、ある程度の検証はできそうな気もします。
ラインの色だけ変えて、あとは全く同じ方法でルアーを操作したときの、バスの反応を水中カメラで撮影する、といったやり方です。
ラインを変えて単純に釣りをするだけでは、他の様々な要因が影響するため、科学的根拠が乏しくなります。
見えにくいラインを使う理由
このように、バスにラインが見えているかは良く分かりません。
また、ラインが見えていたとしても、そのためにバスが警戒するかは良く分かりません。
よって、釣り人側の精神衛生上の問題として、「バスにラインが見えているから釣れないのではないだろうか」という不安を除くため。
これが、見えにくいラインを使うべき理由です。
見えなければいいのか
それでは、バスにラインが見えなければいいのでしょうか。
“バスに見えにくい≒人に見えにくい”となります。
ここで問題となるのが、バスフィッシングの場合、ラインが見える見えないで、別の意味で釣果に差が出ることです。
- ラインを見ながら、ルアーを操作することがある。
- ラインを見て、アタリを判断することがある。
そのためには、ラインが見えやすいことが、重要になります。
総合的に考えると
仮に『バスにラインが見えるとバイトが減る』といた前提に立つと、次のような比較ができます。
ライン | バイト | ルアー操作 | アタリ察知 |
見えにくい | 〇 | △ | △ |
見えやすい | △ | 〇 | 〇 |
ラインがバスに見えることによるバイト減少の割合と、ルアー操作向上によるバイト増加とアタリ察知能力向上によるキャッチ増加の割合。
このどちらが高いかを総合的に判断して、ラインを選ぶべきとなります。
ここまでくると、何色のラインを選べばいいか、ますます分からなくなってきます。
何色のラインがいいのか
分からないなりにも、何色のラインを使えばいいか、私の考えは次のとおりです。
- リーダーを使用する場合 ラインはなるべく目立つ色。リーダーは目立たなそうな色。
- ライン直結の場合 自分が目視できる範囲で、なるべく目立たなそうな色。
『目立たなそうな色』というのは、バスに聞けないので、思い込みで十分です。ライン直結の場合は、目視できることを優先するべきだと思います。
理想のラインは、『水中では水に溶け込む色なのに、空気中では発色する』です。メーカーの皆様、どうかよろしくお願いします。
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