今回はランディングネットの話。
ただし、お薦めのランディングネットについてではありません。
そもそも私はランディングネットを持っていません。
なぜランディングネットを使わないのか、お話させていただきます。
昔の話
遡ること20数年、私が以前バス釣りを熱心にやっていたころ、バスの取り込みにランディングネットを使う人はいませんでした。
アメリカからやってきたバスフィッシング、当然ながらそのスタイルに憧れて真似をしました。
ハンドランディングもその一つです。
それまでの釣りで、魚を手で掴んで取り込むことはなかったので斬新でした。
ラリー・ニクソンやリック・クランになった気分で、釣ったバスを掴んだものです。
親指の腹がバスの歯でボロボロになると、バスをたくさん釣ったと実感できました。
いつから
バスの取り込みにランディングネットを使うようになったのは、いつからでしょうか。
私がバスフィッシングの世界から遠ざかっている間に、ランディングネットを使うのが当たり前となっていました。
JBのトーナメントで、ランディングネットの使用を認めていることが影響しているのでしょうか。
しかし、本場アメリカのバスプロは、今でもハンドランディングをしています。
少なくとも、BASSとMLFのトーナメントでは、ランディングネットの使用は禁止されていると理解しています。
ランディングネットの功罪
ランディングネットを使うことによる、良い点と悪い点を考えてみます。
功
まずは良い点(功)
- バスをキャッチできる確率が上がる
- 取り込みの際の危険防止
射程が長く、バスが暴れていても取り込めるネットは、ハンドランディングよりキャッチできるバスの数が間違いなく増えます。
最もばらす確率の高い取り込みで、ミスをしたくないという気持ちは理解できます。
ルアーのフックやバスのひれによる怪我、ボートからの転落など、ハンドランディングで想定される危険も防止できます。
バスのサイズによっては、バスの歯もそれなりに鋭く、口に入れた指に擦り傷ができることもあります。
罪
続いて悪い点(罪)
- イージー過ぎる
- 恰好が悪い
ただただ、バスを捕まえたいのなら、餌釣りでも、網を仕掛けて獲ってもいいでしょう。
しかし、私は漁師ではありません。
一定のルールの中でバスをいかにキャッチするか、を楽しみたいのです。
ルアーという制約のもとでバスを掛け、取り込みという最後の部分でも、バスに逃げるチャンスを与えるべきだと思います。
ネットでバスをすくうのは、単純に恰好良くありません。
子どもの頃、その恰好良さに憧れて始めたバスフィッシング、見た目(形式)はとても大事です。
なお、ネットが魚体に負担を掛けるという説もあります。
ただしこれは、ハンドランディングよりもす早く取り込むことで、逆に負担を減らすことになるかもしれないので、除外しておきます。
ランディングネットを使いますか?
ランディングネットの使用について、賛否両論あるのは分かっています。
私の考えを押し付ける気はありませんが、その人がバスフィッシングをどう捉えているかで違ってくるのだと思います。
バスを掛けるまでがバスフィッシングなのか、バスを取り込むまでがバスフィッシングなのか、ではないでしょうか。
前者であれば、バスを掛けた段階で勝負が付いているのだから、あとはどんな手段を使ってでも取り込みたいと考えるでしょう。
私の考えは後者です。
実際に、ランディングネットがあれば取れていたと思える、60クラスのバスもいました。
取り込めなかったのは、バスの方が上だったということです。
もちろん、危険防止という観点から、ランディングネットの使用を検討する価値はあります。
怪我防止のために、私は夏場でもスポーツ用の手袋を着用して釣りをします。
このことで、バスのヒレによる怪我や、歯による親指へのダメージはほぼ回避できます。
バスフィッシングに対する私なりの矜持として、今後も取りこぼしが増えることを承知で、ハンドランディングにこだわりたいと思っています。
バスマスタークラシックへの出場を夢見ている者としては、当然のこだわりです。
あなたはランディングネットを使いますか?
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