今回は、バスボートで釣りをするときにはどのような恰好をしたらいいか、についてです。
もちろん、快適に釣りをするために服に必要な機能ということで、オシャレについては基本的な点を押さえた上、各自で工夫してください。
必用な機能
ウェアーに必用とされる機能として、以下のものが考えられます。
- 防寒
何も遮るものの無い湖上では、想像以上に冷えます。
夏季を除いて防寒対策は必須です。 - 熱中症対策
夏季に必要となります。 - 紫外線対策
一年中必用ですが、冬季は防寒対策が紫外線対策にも繋がるため、春から秋にかけて考慮します。 - 防水(透湿)
雨天に限らずバスボートでは常に服が濡れる可能性があります。 - 保護
バスボートというより、バス釣りにとって必要な機能です。 - 虫よけ
琵琶湖特有かもしれませんが、これを侮るとひどい目にあいます。
それでは、各機能について詳しく説明しましょう。
防寒
冬季はもちろん、春や秋も風が吹くと体温を奪われて体が冷えます。
春・秋
気温に対して丁度いいと思われる服装に、必ず一枚追加してください。
暑ければ脱げばいいのです。
パーカーのように着脱が簡単でフードが付いていると、頭の保温にも役立ちます。
冬
完全装備で固めてください。
動きが少ない釣りは、とにかく体が冷えます。
頭
暖かい素材で作られた、耳を覆うことのできる帽子を被ります。
首
首筋からの寒気の浸入を防ぐために、フリースなどの防寒用ネックゲーターを着用します。
上半身
防寒の下着、フリースなどの保温性が高い服、ダウンなどの中間着、防水・防風・透湿性のあるアウターを着用します。
なお、どんなに寒くても人は汗をかきます。
汗が冷えることで体温を奪われるため、下着には吸水速乾の機能が求められます。
下半身
防寒のタイツ、ダウンパンツなどの中間着、防水・防風・透湿性のあるアウターを着用します。
タイツに吸水速乾の機能が必要なのは上半身と同じです。
腰までよりも、胸くらいまで覆うようなアウターであればより保温されます。
足元
防寒の靴下にスノーブーツなどの防水・防寒靴を組み合わせます。
手
クロロプレン製の手袋をします。
指先がカットされているものもありますが、できれば指先を出し入れできる製品をお勧めします。
5本指グローブを自分で切って、指先を出せるようにするのもありです。
いろいろな手袋を試しましたが、釣りが可能な手袋で、指先を完全に保温することはできません。
携帯カイロで適宜温めながら釣りをします。
バスボートを走らせるときは、ミトンタイプのオーバーグローブを着用するとより快適です。
熱中症対策
夏の炎天下で、日陰のないボート釣りの暑さは半端ありません。
紫外線対策とセットで考える必要があります。
上半身、下半身ともに、薄手で吸水速乾性のあるものを着用して、服の内側に熱がこもることを防ぎます。
ただし、紫外線対策として、肌を露出するような恰好は避けるべきです。
頭が熱せられることを防ぐための帽子も重要です。
なお、一番の対策は水分をしっかりと採ることです。
紫外線対策
紫外線は一年中、太陽から降り注いでいます。
ボートで湖上に浮かんでいると、湖面から反射する紫外線にもさらされます。
日焼けは長期的に見ると、シミなど肌荒れの原因となります。
また強度の日焼けは、軽度の火傷に相当する害を体に及ぼします。
何はともあれ、肌を露出しないことです。
冬場は防寒対策で肌を露出しなくなるので、ほとんど気にする必要はありません。
逆に夏場は肌を露出しないように注意してください。
日焼け止めは汗で流れ落ちるので、ほとんど対策になりません。
対策は、帽子、偏光グラス、ネックゲーター、長袖シャツ、ショートパンツにはタイツを着用するなどです。
ネックゲーターをしないと顔と首が焦げますが、偏光グラスが曇ってしまうような製品もあるので、注意が必要です。
防水(透湿)
バスボートを走らせると波を被ることが良くあるので、濡れても寒くない夏季以外は、雨天に限らず防水対策が必用です。
バスボートのコクピットは低く、波を被るとバケツで水を掛けられたくらい濡れることもあります。
防水性能がしっかりしていても、透湿性能がないと不快です。
人は常に汗をかいているので、夏場は蒸れの原因に、秋~春は冷えの原因となります。
防水・透湿機能がある素材の代表はゴアテックスです。
既に誕生してから数十年が経過しています。
新素材も少なくありませんが、未だにゴアテックスを超えるレベルで防水と透湿を両立させている他の素材を、私は知りません。
価格が少々高いのですが、迷ったらゴアテックスでいいと思います。
ただし、ゴアテックスにも生地の強度が違うものなどいろいろあるので、使用目的に応じて選んでください。
ゴアテックス素材のアウター上下と、防水性能のある靴を履く、これが夏季以外の基本的な服装です。
あとは気温に応じてインナーを調節します。
<雨天の場合>
少々異なる対応が必要です。
ゴアテックスのアウター上下は変わりありません。
靴はゴム長靴、この一択です。
防水性能をうたっている靴は多々ありますが、長時間雨にさらされていると水が浸みてきます。
完全防水の靴はゴム長靴以外ないのではないでしょうか。
ただし、濡れると滑りやすい靴底のゴム長靴もあるので、注意して選んでください。
それと、リストバンド。
アウターの袖口から水が浸みてくるため、クロロプレンゴム製などの防水リストバンドが必須です。
これを怠ると痛い目にあいます。
保護
飛んでくるルアーなどから、服で覆われていない部分の体を保護するためです。
帽子で頭を守ってください。
偏光グラスで目を守ってください。
私は手を保護するために、冬以外は指先をカットしたスポーツ用手袋を着用しています。
虫よけ
琵琶湖ムシ対策です。
通称「琵琶湖ムシ」と呼ばれている羽虫が、季節や天候によって湖上で大量に羽化します。
その時は、もの凄い数の羽虫が寄ってくるので、肌を露出しない事です。
紫外線対策をしっかりとやっていれば大丈夫です。
その他
バスボート走行中の波や風避けとして、ゴーグル、フェイスガード、ヘルメットなど。
私は一番お手軽な、オフロードバイク用のクリアーレンズゴーグルを使用しています。
デフォルトのレンズは曇るため、曇り止め仕様のレンズに交換しています。
濡れても寒くない季節の靴は、クロックスなどのサンダルで十分です。
終わりに
たかがウェアー、されどウェアー。
釣りをする以前の部分ですが、この準備を怠ると大事な釣りに集中できません。
釣具メーカーやアウトドアブランドなどから、いろいろなウェアーが出されています。
必用な機能が備わっていれば、あとは予算やデザインの好みで決めればいいと思います。
季節や天候に応じた服装で、バスボートでの釣りを楽しんでください。
コメント