ハミンバードの魚探ヘリックスシリーズには、2台以上の魚探をイーサネットで接続するネットワーク機能があります。
ネットワークでできること
- GPSデータの共有
ナビ画面で記録したウエイポイントを、複数の魚探で共有できます。 - センサーの共有
トランスデューサー(振動子)や外部GPSアンテナ、ヘディングセンサーなどを、複数の魚探で共有できます。
ただし、GPSデータの共有はもちろんセンサーの共有についても、両方の魚探が起動していないと有効になりません。
トランサムに設置したセンサーのデータをバウの魚探で表示させるためには、バウの魚探だけでなく、トランサムのセンサーが接続されているコンソールの魚探のスイッチも入っている必用があります。
ネットワークでできないこと
- オートチャートライブデータの共有
ハミンバード魚探の等深線マップ作成機能であるオートチャートライブ、このデータを複数の魚探で共有することはできません。
そのために、バウとコンソールの2台の魚探で、同時に同じマップを作成することができないのです。
このことが、オートチャートライブの運用上、最大の問題となります。
通常、オートチャートライブは、エンジンを掛けて微速で移動しながら記録するので、コンソールの魚探を使用します。
しかし、そのデータはバウの魚探で共有されないため、釣りを始める前にオートチャートライブでマップを作成しても、釣りをしている時に使用するバウの魚探には表示されません。
オートチャートライブのマップデータは、専用のSDカード(通称ゼロラインカード)に記録されます。
よって、コンソールの魚探で使用していたゼロラインカードを、バウの魚探に差し替えれば、コンソールの魚探で作成したマップをバウの魚探で表示することができます。
ただし、頻繁に差し替えることで、ゼロラインカードのデータにエラーが生じるという別の問題にも発展します。
レスポンス
魚探のスイッチを入れても、すぐにはネットワークが有効になりません。
時間を測ったことはありませんが、魚探の画面が立ち上がってから、ネットワークが有効になるまでに1分以上かかる気がします。
トランサムに設置していたヘディングセンサーをバウの魚探で共有していたときは、ポイントに到着してバウの魚探を起動しても、船首方向のラインがなかなか表示されず、毎回もどかしい思いをしたものです。
ネットワークの活用
私の場合、魚探はバウとコンソールに、ヘリックス9を1台ずつ設置しています。
トランスデューサーは、エレキの下と、トランサムに設置して、それぞれバウとコンソールの魚探に接続しています。
ヘディングセンサー内蔵の外部GPSアンテナをトランサムに設置し、コンソールの魚探に接続しています。
そして、2台のヘリックス9をネットワークで繋げています。
- 魚探掛けで見つけた沈み物(沈船、漁礁、その他人工物など)を、コンソールの魚探にウエイポイントで入力すると、バウの魚探でも共有されて確認できます。
- バウの魚探に、トランサムに設置したヘディングセンサー内蔵の外部GPSアンテナの情報を表示できます。
ヘディングセンサーについては、ネットワークのおかげでバウの魚探で船首方向が把握できるようになりますが、GPSマップ上に表示される船の現在位置はセンサーの設置場所となり、ボートの長さ(約5m)分ずれることになります。
まとめ
2台以上の魚探を設置して運用するなら、ネットワーク機能は欠かせません。
しかし、ハミンバードの場合、オートチャートライブデータを共有できないため、ネットワーク機能が不十分です。
バウとコンソールに魚探一台ずつのセッティングでは、ウエイポイントの共有以外あまりメリットを享受できません。
ヘディングセンサーの共有については、ボート位置のずれがあるため、結局バウにもヘディングセンサーを追加で設置することにしました。
バウに2台、またはコンソールに2台といった魚探セッティングの場合に、ネットワークによるセンサーの共有が、非常に役立つことになると考えます。
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