ライブスコープとバッテリー(その1)

バスボート

ガーミンのライブスコープシステムは電力の消費が半端ありません。
ライブスコープに使用するバッテリーについて考えます。

魚探の消費電力

使用している機器は、ライブスコープとしてガーミンのGPSMAP1222とブラックボックスです。
その他に、ハミンバードのHELIX9G2NとHELIX9G3Nを使っています。

それぞれの消費電力は、

製品電力(W)電流(A)備考
ガーミン GPSMAP122234.82.9電力は最大値、※1
ガーミン ブラックボックス584.8電力は最大値、※1
ハミンバードHELIX9G2N不明2.5※2
ハミンバードHELIX9G3N不明1.9※2
合計12.1

※1)ガーミンの電流は最大電力時の12Vにおける値
※2)ハミンバードの電流値における電圧は不明

ガーミンは最大電力時の電流であり、ハミンバードの電流の条件が不明なので、果たしてこの数値で考えていいのかという疑問はあります。
しかし、この数値に対して余裕のあるバッテリーであれば、不足することは無いと思われます。

使用中のバッテリー

バッテリー(M27MF 12V)

使用しているのは、鉛のディープサイクルマリンバッテリーで、メーカー等は記載がないので不明です。
有名なボイジャーバッテリーと同等品ですが、性能が若干劣ります。

バッテリー性能表示

ボイジャーM27MFとスペックを比較すると

製品名型番AhRCCCA
?使用中のバッテリーM27MF80125550
ボイジャーM27MF105160550
  • Ah(20時間率容量) 満充電状態から気温25℃で、20時間容量率の1/20の電流を流して電圧が10.5Vに降下するまでの容量
  • RC(リザーブキャパシティー) 満充電状態から気温27℃で、25Aの電流を流して電圧が10.5Vに下降するまでの時間(分)
  • CCA(コールドクランキングアンペア) 満充電状態から気温₋18℃で、30秒後に電圧が7.2Vになる放電電流。バッテリーの瞬発力を表す数値でエンジン始動にかかわる性能です。

今使っているバッテリー、CCA値はボイジャーと同等ですが、AhとRC値はボイジャーバッテリーだとM24MF相当です。

Ahとは

Ahの定義が分かりにくいので補足します。

80Ahということは、具体的には満充電状態のバッテリーに4Aの電流を流し続けると、電圧が10.5Vに下降するのに20時間かかるということです。

ただし、電流を多く流す方がバッテリーにはより大きな負担が掛かります。
20Aの電流を流した場合は、4時間よりも短い時間しか持ちません。

そのため、より多くの電流を流した場合の性能を測るために、RC値が存在します。

一般的には、Ahの70%程度が、実用上の容量と言われています。

捕らぬ狸の・・・

鉛ディープサイクルマリンバッテリー2台で、魚探用バッテリーとして運用を開始しました。
2台のバッテリーをバッテリースイッチで繋ぎ、1台目が消耗したら2台目に切り替える作戦です。

魚探用バッテリー(2個)と切替スイッチ

スペック上のバッテリー容量は80Ah、それが2台で合計160Ah、実用上の容量を70%と見込むと合計112Ahです。

一方、魚探に流れる電流は最大12A強、計算上は連続して9時間程度は使用可能です。

一日の釣行時間は、夏場では最大12時間程、休憩時間等を差し引くと実質11時間くらいでしょうか。
移動中にライブスコープの電源をオフにしておけば、さらに使用電力は抑えられます。

そのため、当初はマリンバッテリー2台あれば余裕だと思っていました。

不安要素としては、バッテリーが新品ではないことです。
エレキ用に3台を直列で使用していた物で、期間は2年4ヶ月、回数にして300回ほど使っています。
なお、エレキ使用中にバッテリー不足を感じたことはありません。

実際に使ってみた

さて、実際に魚探4台をバッテリーに繋いで使ってみました。

ライブスコープ関係は、移動中やシャローなどあまり役立たないエリアではオフにして、電力消費を抑えます。

しかし、なんてことでしょうか、全くバッテリーが足りないのです。
バッテリー1台が半日持ちません。

電圧11Vくらいまではバッテリーがじわじわと減っていきます。
そして11Vを切ると、後はあっという間に電圧が降下します。
ブラックボックスは電圧が10.5Vを下回るあたりで、電源が落ちます。

その後、バッテリー2台目に切り替えて釣りを続けます。
2台目のバッテリーも消耗して、まだ日が高いうちにライブスコープは使用不能となります。
そして最後には、ハミンバードのHELIX9さえも電圧不足で使えなくなりました。

HELIX9も2台中1台はスタンバイにするなどの、節電対策を取りましたが、ほとんど効果はありません。
困りました。
少しどころでは無く、全くバッテリーの容量が足りません。

連続して使ってみた

果たしてどれだけ足りていないのでしょうか。

理想としては、ちまちまと魚探をスタンバイにしたりせず、一日バッテリーを気にせずに魚探を使えることです。

現在のバッテリー性能を測るために、魚探を全て点けっぱなしにしてみました。
果たしてバッテリーがどのくらいで無くなるのでしょうか。

満充電状態から電圧が10.5Vまで低下するのに、1時間40分(100分)でした。
魚探の合計電流は12A強(ただし電圧が下がればその分電流は増える)なので、バッテリー性能が表示どおりであれば、RC値125分の倍、250分程度は持つはずです。

それが100分しか持たないということは、バッテリー性能が40%程度まで低下していると考えられます。

エレキに使用していたバッテリー、釣行後はマリーナの電源に繋いで、デュアルプロのオンボードチャージャーで充電していました。
次回釣行まで充電器に繋ぎっぱなしなので、管理状態は良好だったはずです。

デュアルプロ 3バンク オンボードチャージャー

どうすべきか

半端ない金額を投入して手に入れたライブスコープシステム。
自由に使えないというのは、かなりストレスが溜まります。

やはりバッテリーをどうにかするしかありません。

考えられる選択肢は2つ

  • 新品のボイジャーM31MFを2台購入する
  • 魚探用のリチウムイオンバッテリーを購入する

うーん、さらに出費がかさみます。

(その2)へ続く>

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