ガーミン ライブスコープの故障

バスボート

ガーミンのライブスコープがまともに映らなくなりました。
その経過と顛末についてです。

ソフトウェアを入れ替える

ガーミン魚探をコントロールするソフトウェア(ファームウェア)を久し振りに入れ替えることにしました。
購入時に更新してから放置していたため、バージョンはかなり進んでいます。

まずは自宅パソコンにてガーミンのホームページ上から、最新のソフトウェアをSDカードにダウンロードします。
魚探本体(GPSMAP1222)とブラックボックス(GLS10)に共通したソフトウェアとなっています。
ボート上で魚探とブラックボックス両方の電源を入れてから、魚探のスロットにSDカードを挿し込みます。
魚探でソフトウェアの更新画面を表示させて、更新作業をスタートします。

ソフトウェア更新

更新作業中に魚探の電源が落ちると更新に失敗し、魚探が起動しなくなります。
こうなるともはや対応不能、修理のために工場行きとなるため少し緊張します。

無事に更新が終了しました。
スペシャルな機能が追加されたということはないようですが、動作がより安定するようになったはずです。

強風の中出船する

その日は朝から結構な風が吹いていました。
出船してウィードのあるフラットエリアに向かいます。

エレキを降ろして魚探の電源を入れます。
強風のためボートがかなりのスピードで流されます。
スポットロックをするとウルトレックスのスクリューが唸りを上げて回ります。
ボートは上下に激しく揺れ、バウが時々波を被ります。

ファームウェアを更新すると各種設定がリセットされるため、自分好みに設定をやり直す必要があります。
表示のカラーやフィルターの強度など、揺れるボートに苦労しながらポチポチと魚探をいじります。
手元が揺れて変なところをポチリとしてしまったのでしょうか。
いじっているうちに、魚探画面が意味不明な表示になってきました。

どうにも上手くいきません。
こういうときはリセットです。
魚探を工場出荷時の初期設定に戻してみました。

フラットボトムが斜めになる

むむむっ。
フラットなはずのボトムが斜めに表示されます。

変調のライブスコープ

振動子の角度がズレているのかもしれません。
ライブスコープには、前方を見るモードと下方を見るモードがあります。
振動子が回転するようになっていて、角度を変えることで音波を照射する方向を変更します。
その角度が何かのはずみで変わってしまったのでしょうか。

ライブスコープ振動子

エレキを引き上げて振動子の向きを確認します。
手で簡単に回せ、正しい角度で止まるようにできています。
カクカクと何度か回転させて確認しました。
しかし症状は改善しません。

振動子の角度は魚探が自動的に判断します。
振動子が前方を向いていれば魚探画面は前方モードを表示し、
振動子が下方を向いていれば魚探画面は下方モードを表示します。
その画面表示を、自動設定からマニュアル設定に切り替えて見ましたが効果ありません。

振動子の向きを下方にして魚探画面も下方モードにすると、
通常のライブスコープっぽい画面が映ります。
ただ、暗く表示が欠落している部分があり、何らかの問題はありそうです。

1時間くらい格闘したでしょうか。
どうにもならず、風の無い穏やかな日に改めて確認することにしました。

ソフトウェアの不具合か

ソフトウェアを更新したタイミングで問題が生じました。
更新作業そのものは、魚探の画面表示上は正常に終了しています。
更新ミスでは無く、ソフトウェアその物に問題がある可能性も捨てきれません。

たまたま、次のバージョンのソフトウェアが公開されていました。
ソフトウェアの問題なら、もう一度更新すれば解決するかもしれません。

さっそくソフトウェアを更新して、再チャレンジです。
その日は風も穏やかで、じっくりと確認作業に取り組めました。

結果は(T_T)/~~~。
ダメです、直りません。

やはり荒れた湖上で衝撃を受けて、振動子がおかしくなったようです。

コンパスの校正で直る?

魚探を購入したボートディーラーに連絡をします。
状況を伝えて振動子が壊れたかもしれないことを話します。

数日後、ディーラーから連絡が来ました。
「コンパスの校正」をすると問題が解消するかもしれないとのことでした。

「コンパスの校正」とは、振動子に組み込まれている磁気センサーを、実際の方位と一致させるための作業です。
これをやると、パースペクティブモードで魚探画面に映しているエリアを、GPS画面に正確に表示させることが可能となります。

うーん、何か違うような気もしますが。
専門家の言っていることには素直に従いましょう。

この作業ではボートを一回転半、回転させる必要があります。
もちろん水平方向にです。(≧▽≦)

なお、「コンパスの校正」の際には、エレクトリックモーターが磁気センサーに干渉する可能性があるとのことです。
そのためエレキの電源を切り、エンジンを使ってボートを微速で回転させます。
ところが「コンパスの校正」画面に表示される進捗状況、それが0%から動く気配がありません。
一回転半してから5分くらい待ってみましたが、魚探の中で作業は進んでいないようです。

右回転がダメなら左回転ではどうでしょうか。
何度もチャレンジしましたが常に0%です。

コンパスの校正

「コンパスの校正」をするように言われても、それ自体ができません。

ちなみにライブスコープの振動子はエレキのモーター部分に取りつけてあります。
モーターの磁石が悪さをしているのかもしれません。
振動子をエレキのシャフトに付け替えてやってみました。
やっぱりダメでした。

振動子の故障によりコンパスの校正ができない
→ライブスコープの表示がおかしくなる
こういうことなのでしょうか。

AHRSをオフにしてみる

ライブスコープには自動で振動子の角度を検出するシステム(AHRS)が組み込まれています。
このAHRSをオンにしていれば、振動子の角度に応じた最適の状態で魚探画面が表示されます。

一方でAHRSをオフにすると、手動で振動子の角度を設定することが可能となります。

AHRSの切替

ちなみにこの画像はライブスコープが壊れていないときのものです。

当ブログの読者の方から、「AHRSをオフにして手動で角度を設定してみては?」とのアドバイスをいただきました。
その方は実際に手動で設定することで、問題が解消したとのことです。

さっそく試してみます。
確かに画面で斜めになっているボトムの角度が変わりましたが、とても水平にはなりませんでした。
この方法もダメなようです。

このときは気が付きませんでしたが、恐らくもう一つ確認すべきことがありました。
この後それが判明します。

振動子の交換を依頼する

ここまでの状況から、「恐らく振動子が故障していると考えられます」とディーラーから話がありました。
ただし、「ブラックボックスが故障している可能性も0%ではない」とのことです。
故障していない振動子を取り付けてみないと、ハッキリとは分からないのです。

丁度いい機会⁉なので、振動子をライブスコーププラス(LVS34)に付け替えることにしました。
でも、ブラックボックスが故障していたらちょっと笑えません。
ディーラーは、「もしブラックボックスの故障だったら振動子はそのまま、ブラックボックスの買い替えでいい」と言ってくれたので、お任せすることにしました。

ディーラーへボートを預けて待つこと数日。
たまたま壊れたエレキの修理と、前から相談していたライブウェルの不具合解消も同時に依頼しました。
ディーラーから連絡があり、「ライブスコープの件で相談があります。」と言われました。

ディーラーから送信された動画を確認すると、ライブスコープの画面が映っていました。
きちんと動作しているようです。
そして「振動子は替えていません。深度設定がありえない深さになっていたから、変更してみたら映るようになりました。」と説明がありました。

???
何を言っているのか分かりません。

振動子を交換しなくても使えるのでしょうか。
ただ、天の声は「交換しなさい」と言っています。
予定どおり、ライブスコーププラスの振動子、LVS34への交換を依頼しました。

恐らくセンサーが故障した

ライブスコープは、深度設定を自動にして使用していました。
AHRSの機能をオフにした際に深度設定がありえない深さになったようですが、気が付きませんでした。
AHRSをオフにして、さらに深度設定を適切に行えば、まだ元の振動子は使用可能だったということでしょうか。

ただ、

  • AHRSをオンの状態で正常な画像が表示されなかったこと。
  • コンパスの校正が機能しなかったこと。

これらの状況から、振動子に何らかの不具合があったことは間違いありません。
恐らくAHRSに関係するセンサーが故障していたと考えられます。
今まで使っていた振動子は、緊急時のスペアとして保管することにします。

なお、ブラックボックス故障の可能性については、
ブラックボックスを交換して確認したところ、問題は見られなかったとの報告を受けました。

ライブスコープ振動子の保証について

当初ディーラーに修理を依頼した際、「振動子には保証がないため、有償の修理か買替です。」と言われました。
しかし、プロガイドの平村さんのブログには、ライブスコープの振動子は正規品なら2年間の保証があると書かれています。

ガーミン魚探の正規輸入代理店の1つは「G-FISHING」です。(他にも代理店があるみたいです)
「G-FISHING」のホームページには、ブラックボックスと振動子にも2年間の保証があると記載されています。
製造国であるアメリカよりも、「G-FISHING」が手厚く保証をしてくれるようです。

ディーラーにも再度確認を依頼して、保証があることが改めて判明しました。
販売店でもきちんと把握していないのです。
同時に購入した魚探本体(GPSMAP1222)の保証書に記載されている日付を見る限り、最初に修理の相談をした段階では保証期間内でした。
うーん、今回はライブスコーププラスにアップグレードした買替だから大目に見ますが、保証によって普通に新品と交換できたと思われます。

ただし、なぜか振動子の保証書はありません。⁉
振動子のケーブルに付属しているラベルに記載された製造番号で確認するのでしょうか。

<今回の教訓>
ライブスコープの振動子は壊れやすい。
製品の保証についてはお店まかせにしない。

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